マーケティングを仕組み化したいなら、これをやれ!

マーケティングを仕組み化したいなら、これをやれ!

著者:株式会社GuideRunner代表取締役 |野田卓司
【マーケティングを仕組み化したいなら、これをやれ!、要約】
「やることが多すぎて、何から手をつければいいか分からない」
「担当者が休むと、発信が止まる」
「AIやツールを入れたのに、続かない」
マーケティングの仕組み化で悩む会社は、本当に多いです。
私たちGuideRunnerは、コラム、プレスリリース、メルマガ、SNS、ラジオ、YouTubeなどを、ほぼ1人で回しています。そのために土台にしているのは、「ツール選び」ではなく、次の3つです。①全体の「地図」を描く、②施策ごとに「型」をつくる、③回して、測って、直す。
この記事では、この3つの考え方と、始め方、陥りやすい失敗を紹介します。もっと詳しく知りたい方は、以下、本文をご覧ください。
「担当者が1人しかいなくて、その人が休むと、発信が止まる。」
「AIもツールも入れたのに、結局、使う人が限られて続かない。」
「施策はいろいろやっているのに、何が効いているのか分からない。」
マーケティングを仕組み化したい、という相談を、私たちは日々いただきます。ここからは、私たち自身が、ほぼ1人で多くの発信を回している現場の経験をもとに、仕組み化の考え方を、現場目線で解説します。
営業目的の記事ではありません。自社のマーケティングが「人に頼った状態」になっていないか、確認する材料として読み進めてください。
となりの会社は、マーケティングをどう仕組み化しているの?
これ、気になりますよね?
私はこれまで1000社以上のマーケティング現場を見てきましたが、「仕組みにしたいのに、人に頼ったままになっている」という悩みは、業種や規模を問わず、多くの経営者・担当者に共通しています。安心してください。一緒に見ていきましょう。
以下のうち当てはまるものはありますか?
発信や施策が、特定の担当者の頭の中にだけある
担当者が休んだり辞めたりすると、止まってしまう
ツールやAIを入れたが、使い方が人によってバラバラ
施策の優先順位を、勢いや思いつきで決めている
何が効いて、何が効いていないのか、説明できない
1つでも当てはまった方は、この記事を最後まで読む価値があります。
目次:---------------------------------------------------------------
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1. 「仕組み化」とは、何をすることか
仕組み化とは、特定の人の経験や勘に頼らず、同じ手順で、同じ品質のアウトプットを、繰り返し出せる状態をつくることです。
よく誤解されるのは、「ツールを入れること」を仕組み化と呼んでしまうことです。ツールは、仕組みの一部にすぎません。仕組みとは、次の4つがそろっている状態です。
何のためにやるかが決まっている(目的・目標)
何を、どの順番でやるかが決まっている(全体の設計・優先順位)
どうやってや るかが決まっている(手順・型)
やった結果を、どう見て直すかが決まっている(数字・振り返り)
この4つのどれかが欠けていると、AIやツールを入れても、「人に頼った状態」から抜け出せません。
2. なぜ、多くの仕組み化は失敗するのか
仕組み化がうまくいかない会社には、共通するパターンがあります。
① ツールから入る。
「このAIを使えば楽になる」「このツールで自動化できる」と、手段から入ります。目的や全体の設計が決まっていないと、使いどころが分からず、定着しません。
② 全部を一度にやろうとする。
コラム、SNS、メルマガ、動画。すべてを同時に仕組みにしようとして、どれも中途半端に終わります。
③ 手順が、人の頭の中にある。
うまくいっている担当者がいても、その人のやり方が言葉になっていなければ、他の人は再現できません。
④ 測らない。
結果を数字で見る習慣がないと、何が効いたのかが分からず、改善できません。
つまり、仕組み化の失敗は、「ツールが悪い」のではなく、設計と手順と振り返りが決まっていないことで起きています。
3. これをやれ! 仕組み化の土台になる3つのこと
では、何をやればいいのか。私たちが土台にしているのは、次の3つです。
① 全体の「地図」を描く
最初にやるのは、施策を増やすことではなく、全体の地図を描くことです。
自社の現状と課題を整理し、顧客・競合・自社を分析し、自社が選ばれる理由を言葉にする。そのうえで、お客様が自社を知って、問い合わせるまでの道筋を決め、どの施策を、どの順番で、どれくらいの予算でやるかを決めます。私たちはこの流れを、「上昇マーケティングOS®」の10ステップとして、体系化しています。
自社のマーケティングにも、同じ流れをそのまま当てはめました。地図があれば、「今、何のためにこの作業をしているのか」が分かります。優先順位も、勢いではなく、地図をもとに決められます。地図がないまま施策を増やすのは、行き先を決めず に運転するようなものです。

② 施策ごとに「型」をつくる
地図ができたら、施策ごとに「型」をつくります。型とは、毎回、同じ手順で、同じ品質のアウトプットを出すための決まりです。
型には、次のような項目を入れておきます。
目的(この施策は、何のためにやるのか)
頻度(どれくらいの間隔で出すのか)
流れ(企画・設計 → AIで作成 → 確認して更新)
役割分担(AIに任せる部分、人が決める部分、人が確認する部分)
チェック項目(公開前に、何を確認するのか)
私たちは、コラム、プレスリリース、メルマガなど、施策ごとに型を持っています。型があるから、頭の中だけにあったやり方が、誰にでも見える形になります。AIにも、毎回、同じ条件で作業を頼めます。
大切なのは、型に自社の一次情報を必ず入れる設計にしておくことです。型だけでは、どの会社でも同じような内容になってしまいます。自社の経験、ノウハウ、知見、調査データをどこで入れるかまで、型に組み込みます。

③ 回して、測って、直す
型をつくっただけでは、仕組みは完成しません。回して、測って、直す。この循環があって、はじめて仕組みになります。
私たちは、施策の記録と、記事の一覧、Googleアナリティクスやサーチコンソールの数字を、1つの管理表にまとめて見ています。数字を見て、うまくいったことは型に反映し、うまくいかなかったことは型を直します。
ここで、私たち自身の反省があります。2026年9月は、サイトの公開、構造化データ、タグの見直し、プレスリリース、SNSなどを、同じ時期に実施しました。そのため、リニューアル後に数字が伸びても、何が効いたのか、切り分けられませんでした。
施策を回すなら、「いつ、何を、どのページに実施したか」を記録しておく必要があります。仕組み化は、実行だけでなく、記録まで含めて、はじめて「直せる仕組み」になります。

4. 私たちの場合:ほぼ1人で回している仕組み
ここまでの3つを、私たちの運用に当てはめ ると、次のようになります。
土台 | 私たちがやっていること |
① 地図 | 自社のマーケティングの全体設計を描き、自社サービスを言語化したうえで、サイトの設計やお客様の動線を決める |
② 型 | コラム、プレスリリース、 メルマガなど、施策ごとに「型」を持ち、AIに任せる・人が決める・人が確認する、の役割を分ける |
③ 回して測る | 管理表で、施策の記録と数字を見て、うまくいったことと、うまくいかなかったことを型に反映する |
この仕組みで、コラムは週2〜3記事、教えてマーケは週3〜4記事、プレスリリースは月2回、メルマガは月2回、Instagramは週3回、Xは毎日3投稿、noteは月3記事、YouTubeとポッドキャストは月2本以上を、ほぼ1人で回しています。
AIの使い分けや、発信ごとの具体的な線引きは、別の記事「マーケティングにおけるAIの活用事例や、今後の影響について教えて。」で紹介しています。
5. 仕組み化を始める順番(最初の90日の目安)
ここからは、はじめて仕組み化に取り組む場合の、進め方の目安です。会社によって最適な期間は変わりますので、あくまで一例として見てください。
1か月目:地図と言語化。 自社の現状と課題を整理し、顧客・競合・自社を分析して、自社が選ばれる理由を言葉にします。まだ、施策は増やしません。
2か月目:1つの施策を、型にする。 いちばん負担になっている発信を1つだけ選び、目的、頻度、流れ、役割分担、チェック項目を決めます。AIに任せる部分と、人が決める部分を分けます。
3か月目:回して、測る。 型に沿って回し、結果の数字と、うまくいった点・いかなかった点を記録します。そこから、型を直します。
この3か月で、1つの施策が「仕組み」になります。うまくいけば、2つ目、3つ目の施策にも、同じ手順を広げていけます。
6. 仕組み化で、やってはいけないこと
私たちが現場で見てきて、これはやらないほうがいい、と感じることが5つあります。
ツールから入る。 目的と全体の設計が先です。ツールは、その後で選びます
全部を一度に仕組み化する。 1つの施策から始めて、広げていきます
AIに任せきりにする。 方針、一次情報、数字の確認は、人が持ちます
型を固定しすぎる。 型は、回しながら直すものです。一度決めたら終わり、ではありません
効果を「必ず出る」と考える。 仕組み化は、成果を保証するものではありません。私たち自身も、結果はまだ途中経過です
なお、正直に書いておくと、私自身が、マーケテ ィングの現場に長くいるため、「何を決めるべきか」を設計できている面は否定できません。ただ、地図と型を言葉にしておけば、経験が浅い担当者でも、持ち帰れる部分は大きいと考えています。
7. 知りたい方へ:AI活用マーケティング研修
「自社の地図は、どう描くのか」「型には、何を入れるのか」。この記事では項目の紹介にとどめた、具体的な進め方は、AI活用マーケティング研修でお伝えしています。
「少人数で、マーケティングを回せる仕組みを作りたい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。
8. まとめ
仕組み化とは、特定の人の経験や勘に頼らず、同じ手順で、同じ品質のアウトプットを、繰り返し出せる状態をつくること
失敗の多くは、ツールから入ること、全部を一度にやること、手順が人の頭の中にあること、測らない ことで起きる
土台は、①全体の「地図」を描く、②施策ごとに「型」をつくる、③回して、測って、直す、の3つ
型には、目的・頻度・流れ・役割分担・チェック項目に加え、自社の一次情報を入れる場所を組み込む
仕組み化は、実行だけでなく、記録まで含めて、「直せる仕組み」になる
まずは、1つの施策を型にするところから始める
9. 筆者からのアドバイス
【筆者からのアドバイス】
仕組み化というと、「ツールを入れること」「自動化すること」だと思われがちです。でも、私が現場で見てきて、うまくいっている会社に共通しているのは、ツールの前に、「何のために、何を、どの順番でやるか」が言葉になっていることでした。まずは、いま一番負担になっている発信を1つ選んで、その手順を紙に書き出してみてください。それが、型の第一歩です。
(この記事を書いた人)
株式会社GuideRunner 代表取締役 野田卓司 15年以上、実績2万社のウェブ制作・マーケティング会社にて 取締役COO兼コンサルタントを務め、 2024年8月に株式会社GuideRunnerを設立。 1,000以上のマーケティング現場を経験し、 これまでに900名以上のウェブ・マーケティング人材を育成。 上場企業から中小企業まで、業種を問わず幅広い 企業マーケティング伴走支援を行う。
10. FAQ
Q1. マーケティングの「仕組み化」とは、何ですか? A. 特定の人の経験や勘に頼らず、同じ手順で、同じ品質のアウトプットを、繰り返し出せる状態をつくることです。目的、全体の設計、手順(型)、振り返りの4つがそろっている状態を指しています。
Q2. ツールやAIを入れれば、仕組み化できますか? A. できません。ツールやAIは、仕組みの一部です。目的、全体の設計、手順、振り返りが決まっていないと、定着しにくくなります。
Q3. 「型」とは、何ですか? A. 施策ごとに、毎回、同じ手順で、同じ品質のアウトプットを出すための決まりです。目的、頻度、流れ、役割分担、チェック項目などを決めておきます。
Q4. 何から始めればいいですか? A. いま一番負担になっている発信を、1つだけ選び、その手順を書き出すところから始めることをおすすめします。
Q5. 1人でも、仕組み化はできますか? A. 私たちは、ほぼ1人で多くの発信を回しています。ただし、私自身にマーケティングの経験があることが前提にある点は、お伝えしておきます。経験が浅い場合は、地図と型を言葉にするところから、支援を受けながら進める方法もあります。
Q6. 仕組み化すれば、成果は必ず出ますか? A. 保証はできません。仕組み化は、成果を出すための土台です。私たち自身も、結果はまだ途中経過で、数字を見ながら直している段階です。
Q7. 型をつくるとき、AIはどう使えばいいですか? A. 型に沿って、構成や下書きをAIに任せる使い方が基本です。ただし、方針、自社の一次情報、数字の確認は、人が持つ設計にしてください。
Q8. 効果を見るために、何を記録すればいいですか? A. 「いつ、何を、どのページ(媒体)に実施したか」と、その前後の数字です。記録がないと、何が効いたのか切り分けられません。
Q9. 具体的な進め方は、どこで学べますか? A. 当社のAI活用マーケティング研修でお伝えしています。詳しくは、お問合せください。
参考情報
[1]株式会社GuideRunner「上昇マーケティングOS®」(商標登録第7065487号)。3フェーズ・10ステップによる、マーケティングの体系化メソッド
[2]株式会社GuideRunner、自社マーケティングの運用実績(2026年9月〜10月時点)
※本記事で紹介した自社の運用は、2026年9月〜10月時点のものです。
※仕組み化の効果は、会社の状況や取り組み方によって異なり、成果を保証するものではありません。
※上昇マーケティングOS®は株式会社GuideRunnerの商 標登録名称です。









